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2026/08/13
自宅の空き部屋で始める民泊「家主居住型(ホームステイ型)」の要件と初期費用を抑えるポイント完全解説
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今回は、民泊を始めたいけれど初期費用や運営負担が気になるという方に向けて、住宅宿泊事業法(民泊新法)における「家主居住型(ホームステイ型)」民泊の法的要件と、初期費用を抑えて始めるためのポイントを詳しく解説します。家主居住型は、家主不在型と比べて消防設備の設置基準が緩和されるケースが多く、自宅の空き部屋を活用して低リスクで民泊事業をスタートできる選択肢として注目されています。
家主居住型と家主不在型の根本的な違い
住宅宿泊事業法(民泊新法)では、民泊の運営形態を「家主居住型」と「家主不在型」の2つに分類しています。この分類は、単なる運営スタイルの違いではなく、消防設備の設置基準・住宅宿泊管理業者への委託義務・法的な義務の範囲に大きな影響を与えます。
家主居住型とは、ホストが宿泊期間中を通じて同じ建物内に居住しながら、空き部屋などをゲストに提供する形態です。自宅の2階をゲストルームとして貸し出す、自宅の離れを活用するといったケースが代表的です。ホストが常時建物内にいることで、緊急時への対応や安全管理が担保されるという考え方から、様々な要件が緩和されています。
一方、家主不在型はホストが宿泊期間中に建物内に居住しない形態で、いわゆる「一棟貸し」や「区分貸し」がこれにあたります。ホストが不在のため、国土交通大臣の登録を受けた住宅宿泊管理業者への委託が法律で義務付けられており、消防設備の設置基準も厳しくなります。
この2つの形態の違いを正しく理解することが、自分の状況に合った民泊開業の計画を立てるための出発点です。
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家主居住型で緩和される消防設備の設置基準
家主居住型の最大のメリットのひとつが、消防設備の設置基準の緩和です。民泊新法に基づく届出において、消防法令適合通知書の取得は家主居住型でも必要ですが、必要とされる設備の種類と範囲が家主不在型より限定されるケースが多くあります。
消防法上の具体的な扱いは建物の延べ面積・構造・所轄消防署の判断によって異なりますが、一般的な傾向として以下の点が挙げられます。
自動火災報知設備について
家主不在型では多くのケースで自動火災報知設備(受信機と各室の感知器が連動したシステム)の設置が求められますが、家主居住型の小規模な住宅では、住宅用火災警報器(単独型の煙感知器)の設置で対応できるケースがあります。住宅用火災警報器はホームセンターでも入手でき、設置工事も容易なため、自動火災報知設備との設置コストの差は大きなものになります。ただしこれはあくまで一般的な傾向であり、建物の規模・構造・所轄消防署の判断によって異なるため、必ず事前に所轄消防署に確認することが必要です。
誘導灯について
誘導灯(避難口・避難経路を示す照明)についても、家主居住型の小規模な住宅では設置が不要と判断されるケースがあります。ホストが常駐しているため、緊急時の避難誘導が可能という考え方です。一方で建物の規模や構造によっては設置が求められることもあるため、こちらも消防署への事前確認が必須です。
消火器について
消火器は家主居住型・不在型を問わず設置が求められるケースが多いですが、設置台数や種類については家主居住型の方が要件が限定的な場合があります。
これらの緩和が適用されることで、消防設備にかかる初期投資を大幅に抑えられる可能性があります。ただし強調したいのは、緩和の具体的な内容は所轄消防署への相談なしには確定できないという点です。「家主居住型だから自動火災報知設備は不要」と思い込んで進めると、後から設置を求められて計画が狂うリスクがあります。物件が決まったら最初に消防署に相談するという手順は、家主居住型でも変わりません。
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家主居住型に必要な法的要件の整理
消防設備以外にも、家主居住型民泊として届出を行うために必要な要件があります。主な要件を整理します。
①住宅であることの確認
届出の対象となる建物は、台所・浴室・便所・洗面設備の4つが揃った「住宅」である必要があります。家主が実際に居住していることが前提のため、住民票がある住所の建物であることが基本となります。
②家主が宿泊期間中に居住していること
家主居住型の要件として、ゲストの宿泊期間中を通じて家主が同じ建物内に居住していることが必要です。「最初だけ家にいて、後は外出する」という運用は家主居住型の要件を満たさない可能性があります。自宅で副業的に民泊を行う方にとっては自然な形ですが、要件の解釈については所轄行政窓口への確認が必要です。
③年間営業日数の上限
家主居住型・不在型を問わず、住宅宿泊事業法に基づく届出民泊の年間営業日数は180日以内です。また自治体の上乗せ条例によってさらに制限されているエリアもあるため、物件所在地のルールを確認することが必要です。
④宿泊者名簿の管理と本人確認
宿泊者名簿の整備と宿泊者の本人確認は、家主居住型でも必要です。外国人ゲストの場合はパスポートの確認が求められます。家主が直接対応できる形態であるため、この手続きはスムーズに行えるケースが多いですが、記録の保管方法と期間は法令の定めに従う必要があります。
⑤2ヶ月ごとの定期報告
宿泊実績(宿泊者数・宿泊日数)を2ヶ月ごとに都道府県等に報告する義務があります。民泊制度運営システム(民泊ポータルサイト)からオンラインで行えます。
⑥近隣への周知
法律上の義務ではありませんが、開業前に近隣住民への挨拶と民泊運営の説明を行うことは、トラブル防止の観点から強く推奨されます。家主居住型は家主自身が建物にいるため、近隣からの苦情窓口が明確というメリットがあります。
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住宅宿泊管理業者への委託義務がない点が大きなメリット
家主不在型では、国土交通大臣の登録を受けた住宅宿泊管理業者への委託が法律で義務付けられており、管理委託費がランニングコストとして発生します。一方、家主居住型では住宅宿泊管理業者への委託義務がありません。
これは初期費用だけでなく、毎月・毎年のランニングコストにも影響します。管理委託費は物件の規模や契約内容によって異なりますが、月数万円〜十数万円程度が一般的な水準です。家主居住型ではこのコストが発生しないため、小規模な運営であっても収益性を確保しやすくなります。
ただし、チェックイン対応・清掃・ゲスト対応・緊急時の対処はすべて家主自身が行う必要があります。家主が自宅にいることが前提のため、これらの業務を自分でこなせる状況かどうかを事前に確認しておくことが重要です。清掃については外部の清掃業者に依頼することは可能で、その場合は清掃費がランニングコストとして発生します。
初期費用を抑えて始めるための実践的ポイント
家主居住型の特性を活かして初期費用を最小化するための具体的なポイントをご紹介します。
まず既存の自室・空き部屋を最大限活用することです。新たに家具・家電を大量に購入するのではなく、自宅にある使えるものを整理・活用することで、什器備品費を最小化できます。ゲスト用の寝具・タオル・アメニティを揃える程度から始め、レビューを見ながら必要なものを追加していく段階的な投資が現実的です。
内装の傷みについては、全面リフォームではなくリペアによる部分補修を活用することで、開業前の整備費を大幅に抑えられます。床の傷・壁の汚れ・建具の建て付けなど、ゲストの目線で気になる箇所をピンポイントで直すアプローチが、コストパフォーマンスの高い開業準備につながります。
消防設備については、前述の通り家主居住型の要件確認を消防署に行い、必要最小限の設備を適切に整えることが大切です。「念のため全部付けておこう」ではなく「必要な設備を正確に把握して整える」という姿勢が、無駄な初期投資を防ぎます。
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まとめ
家主居住型(ホームステイ型)民泊は、自宅の空き部屋を活用して消防設備コストの軽減・管理委託費の不要化という2つのコスト優位性を持ちながら、低リスクで民泊事業をスタートできる形態です。ただし消防設備の要件は所轄消防署への事前確認が必須であり、年間180日の営業日数制限・本人確認・定期報告などの法的義務は家主不在型と変わらず遵守が必要です。正しい知識を持って準備を進めることが、スムーズな開業と安定した運営の基盤になります。
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