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2026/09/16

清掃コストを甘く見ると痛い目に遭う!民泊の「清掃費・リネン費」正しい計算と収支計画の落とし穴

清掃コストを甘く見ると痛い目に遭う!民泊の「清掃費・リネン費」正しい計算と収支計画の落とし穴

今回は、民泊の収支計画で見落とされがちな「清掃費・リネン費」の正しい計算方法と、よくある落とし穴について解説します。民泊の開業前に事業計画を立てるとき、売上シミュレーションは細かく作るのに、清掃費はざっくりとしか計算していないというオーナーさんを多く見かけます。稼働が増えるほど清掃回数も増え、繁忙期になるほど利益率が下がっていく。このメカニズムを事前に理解していないと、予約が増えているのに手元に残るお金が増えない、という状況に陥ります。

なぜ清掃コストが「見落とされる」のか

民泊の事業計画でよく見られる収支シミュレーションの構造は、売上(ADR×稼働率×日数)から家賃・光熱費・Wi-Fi・消耗品・プラットフォーム手数料を引いたものを収益とする、というシンプルなものです。このとき清掃費・リネン費が「その他」としてまとめられていたり、「最初は自分でやるから0円」として計上されていないケースがあります。

「自分で清掃すれば費用はかからない」という前提は、稼働率が低い開業初期には成立するかもしれません。しかし稼働率が上がり予約が増えると、清掃の頻度が増え、拘束される時間が増え、クオリティを維持することが難しくなります。「評価が下がってきたから清掃を外注に切り替えた」「本業との両立が限界になって外注せざるを得なくなった」というタイミングで初めて清掃コストが計上され、収支が一気に悪化するというパターンが典型的な落とし穴です。

もう一つの落とし穴は「清掃費は一定」という思い込みです。清掃費は稼働率に比例して増えます。稼働率30%のときの清掃回数と稼働率70%のときの清掃回数は倍以上違います。繁忙期に売上が増えても、それ以上に清掃費が増えれば利益率は下がります。この変動費としての清掃費の性質を事業計画に正しく組み込めているかどうかが、実際の民泊経営の収益性を左右します。

清掃コストを甘く見ると痛い目に遭う!民泊の「清掃費・リネン費」正しい計算と収支計画の落とし穴

清掃費・リネン費の正しい計算方法

清掃費を正確に計算するためには、以下の要素を把握することが必要です。

①1回あたりの清掃単価

外注清掃の相場は地域・物件規模・清掃内容によって異なりますが、一般的な目安として以下のように考えます。

ワンルーム〜1LDK(30〜50㎡):8,000〜15,000円/回
2LDK〜3LDK(50〜80㎡):12,000〜20,000円/回
4LDK以上・古民家・一棟貸し(80㎡以上):18,000〜35,000円/回

上記はリネン(シーツ・枕カバー・タオル類)の交換・洗濯・補充を含むケースが多いですが、リネンを別業者に委託する場合は清掃費とリネン費を分けて計算する必要があります。

新潟市内では清掃業者によって単価のばらつきがあり、民泊専門の清掃業者は通常の家事代行より単価が高めに設定されているケースがあります。複数の業者に見積もりを取って相場感を把握することが開業前の重要なリサーチです。

②リネン費の計算

リネンを外部のリネンサービスに委託する場合の費用目安です。シングルセット(シーツ・枕カバー・タオル2枚):500〜1,000円/セット。ダブルセット:700〜1,200円/セット。これにベッドメイキングの人件費が加わります。

リネンを自前で用意して自分または清掃スタッフが洗濯・交換する場合は、リネン本体の消耗費(買い替え頻度による)と洗濯機・乾燥機の光熱費・水道代・人件費を計算します。コインランドリーを使う場合は1回あたり500〜1,000円程度が目安です。

③月間清掃費の計算式

月間清掃費=1回あたりの清掃単価×月間チェックアウト回数

月間チェックアウト回数は、平均滞在日数によって変わります。

例:2LDK・月稼働率60%(18日稼働)・平均滞在2泊の場合
月間チェックアウト回数=18日÷2泊=9回
清掃単価15,000円×9回=月間清掃費135,000円

同じ物件で稼働率80%(24日稼働)・平均滞在2泊になると
月間チェックアウト回数=24日÷2泊=12回
清掃単価15,000円×12回=月間清掃費180,000円

稼働率が60%から80%に上がると、清掃費は135,000円から180,000円に33%増加します。この増加を事業計画に織り込んでいないと、繁忙期の収益改善が見込みより少なくなります。

清掃コストを甘く見ると痛い目に遭う!民泊の「清掃費・リネン費」正しい計算と収支計画の落とし穴

「清掃費÷売上」で利益率を考える視点

清掃費を売上対比の割合(清掃費比率)で考えることで、収益性の実態が見えやすくなります。

例として月売上30万円・清掃費13.5万円の場合、清掃費比率は45%です。売上の約半分が清掃費に消えることになり、家賃・光熱費・プラットフォーム手数料を引くと手元に残る収益は非常に限られます。

この清掃費比率を下げるためにとれる戦略は主に3つです。

戦略①:最低泊数を引き上げる

1泊ごとに清掃が発生するため、平均滞在日数を伸ばすことで清掃回数を減らし、清掃費比率を下げられます。最低泊数を2泊〜3泊に設定することで、同じ稼働日数でも清掃回数が半分以下になります。例えば18日稼働・最低1泊なら最大18回の清掃が発生しますが、最低3泊なら最大6回で済みます。清掃費は単純計算で3分の1になります。

戦略②:清掃費をゲストに部分的に転嫁する

Airbnbなどでは「清掃料」を宿泊料とは別に設定できます。清掃料を7,000〜15,000円程度設定することで、清掃費の一部をゲストに負担してもらう構造にできます。ただし清掃料が高すぎると検索表示で不利になるケースがあるため、競合物件の清掃料設定と比較しながら適切な金額を設定することが重要です。

戦略③:清掃の一部をセルフにする仕組みを作る

チェックアウト時にゲストに「簡単な片付け」(ゴミをまとめる・使ったタオルを洗面台に集める・食器を洗う)を依頼することで、清掃業者の作業時間を短縮し単価を下げられるケースがあります。依頼内容をハウスマニュアルに明記し、協力してくれたゲストへの感謝のメッセージを送ることで、多くのゲストが快く協力してくれます。

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清掃業者の選び方と品質管理

清掃費を適切に計算できても、清掃の品質が不安定だと高評価を維持できません。民泊の清掃業者選びで確認すべきポイントを整理します。

民泊清掃の経験があるか:一般的な家事代行と民泊清掃は異なります。チェックアウト後の限られた時間(次のゲストのチェックインまで)での作業、リネン交換・アメニティ補充・備品の状態確認というルーティンを一度の訪問でこなせる経験が必要です。

当日の緊急対応が可能か:繁忙期には「チェックアウトとチェックインが同日」というケースが頻繁に発生します。チェックアウト後3〜4時間以内に清掃を完了できる対応力が必要です。業者が忙しくて来られないという事態に備え、複数の業者と契約しておくことも選択肢です。

報告の仕組みがあるか:清掃完了後に施設の状態(消耗品の残量・傷みの発見・設備の不具合)を写真付きで報告してくれる業者は、民泊運営の「目」として機能します。清掃業者からの報告が、リペアや消耗品補充の早期対応につながります。

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開業前に作るべき「清掃コスト込みの収支シミュレーション」

開業前の収支計画に清掃費を正しく組み込むためのテンプレートを示します。

【月間収支シミュレーション(例:2LDK・新潟市内)】

売上:ADR12,000円×稼働20日=240,000円
プラットフォーム手数料(3%):▲7,200円
家賃:▲80,000円
光熱費・Wi-Fi:▲20,000円
消耗品・アメニティ:▲10,000円
清掃費:清掃単価15,000円×10回(20日÷平均2泊)=▲150,000円
リネン費:1,000円×2名×10回=▲20,000円
その他(保険・プラットフォーム月額等):▲5,000円

営業利益:▲52,200円

このシミュレーションでは稼働率67%(月20日稼働)でも赤字になります。清掃費を「ざっくり3万円」と想定して計画していたオーナーにとっては、現実との乖離が大きいことが分かります。

収支を黒字にするためには、ADRを上げる(高単価設定・ブランディング強化)・最低泊数を引き上げて清掃回数を減らす・清掃料をゲストから別途徴収するという複数の手を組み合わせることが必要です。

開業前にこの計算を正確に行い、「どのADR・稼働率・最低泊数で損益分岐点を超えるか」を把握しておくことが、民泊経営の最も重要な準備のひとつです。

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まとめ:清掃費は「変動費」として事業計画に組み込む

清掃費は稼働率に比例して増加する変動費です。固定費のように一定額として計上すると、繁忙期の収益改善が計画より小さくなります。1回あたりの清掃単価×月間チェックアウト回数という正確な計算を事業計画に組み込み、最低泊数・清掃料設定・セルフ清掃の組み合わせで清掃費比率をコントロールすることが、民泊収益を安定させる経営の基本です。

民泊の収支計画の見直し相談・清掃費を含む開業コストのシミュレーション・施設のリペアによるランニングコスト削減・民泊の運営管理まで、㈱SATにお気軽にご相談ください。新潟で民泊をトータルサポートする私たちが、収益が出る民泊運営の仕組みづくりを一貫してサポートいたします。

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